○配布資料
プログラム、所蔵リスト、アンケート
○報告
フォーラムは2部構成とし、1部は角野氏の講演「幼年童話のおもしろさ」、2部は実演・事例発表として2団体より創作紙芝居、読み聞かせ、おはなし会の実演を行なった。
第1部講演
幼い頃に父親が話す物語にワクワクしながら想像力がはたらかせていたこと、画板を抱えて書くことに没頭していたことなどこれまでの創作の原点を話された。また、親子孫三代で読まれているという「おばけのアッチシリーズ」から最新作『おばけのアッチ パン・パン・パンケーキ』を朗読し、読む人たちを驚かせたい、書いている自分もおもしろいと思える作品を書いていると話された。パンケーキを100枚積み重ねた後はどうなるのか「続きは読んでみてください」とブックトークも披露された。
また、童話には風景が見える言葉がとても大切で、そのような童話を読んで子どもたちはお話の世界に入っていけるということ、読んでもらう<聞き書(ききしょ)>から自ら読む<読書>への橋渡しには大人の力が必要であること、大人が寝食を忘れて本に没頭すれば子どもは気になって読んでみたくなるものなどと、子どもの読書に関わる様々なメッセージを述べられた。
第2部実演・事例発表
・県立津久井浜高校図書委員会
はじめに委員会活動の紹介があり、保育園等における絵本の読み聞かせや、図書館報作成等の活動が同校の読書推進の柱となっているとの報告があった。
創作紙芝居「なにができるかな」では、生徒が描いた紙芝居のイラストを会場前方のスクリーンに大きく投影しながら、紙芝居舞台も用いて実演が行われた。
絵本「へっこきよめさま」の読み聞かせでは、ユーモラスな内容と男子生徒の情感豊かな語りが会場の笑いを誘っていた。
・多摩区ストーリーテリング おはなし万華鏡
「アナシンと五」「三人の糸つむぎ女」「かちかち山」の三本の民話がすばなしで演じられました。それぞれ異なる国の民話の世界が目の前に浮かんでくるような語りの力に、会場全体が引き込まれていた。
感想等
神図協研修参加者以外にも、学校関係者やボランティア活動者そして親子連れの方など多くのご参加をいただいた。アンケートには、角野先生の講演からたくさんの大切なことに気づかせてもらったなどの感想が寄せられた。実演に関しては、高校生の活動に対する驚きとともに今後の参考となったとの意見や、ストーリーテリングの魅力を改めて感じたなど感想があがっていた。