平成21年度神奈川県図書館協会総会報告
2012年3月22日 11時26分 [管理者] 平成21年度神奈川県図書館協会総会が、4月23日(木)、神奈川県立青少年センター多目的プラザにおいて開催されました。
遠藤協会会長(県立図書館長)から「昨年度の協会80周年記念事業では各機関の多大なご協力をいただき、感謝する。昨今の経済状況悪化に伴って図書館をめぐる状況は厳しさを増しているが、ネットワークを活用し、図書館振興を進めたい。今後も職員研修にも力を入れ、一層のレベルアップを図っていきたい。」との挨拶がありました。
続いて、平成20年度事業及び決算報告、平成21年度事業計画(案)及び予算(案)について審議が行われ、すべて原案通り承認されました。
報告事項では、80周年記念事業結果、平成21・22年度役員について、施設会員の退会について報告がありました。
表彰式では、永年勤続職員32名が表彰されました。遠藤会長は、「現在図書館界は転換を求められ、様々な課題を突きつけられているが、その基本となるのは「人の力」である。長い期間図書館を支えてこられた方に心から敬意を表したい。これからも健康に留意して一層の活躍を期待するとともに、後継者の育成にも力を入れていただきたい。」と祝辞を述べられました。
講演は、薬袋秀樹氏(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科教授)により、「急激に変化する社会と図書館~これからの変化にどう対応するか~」と題して行われました。
初めに、変化する社会を経済面と情報化の面から図書館にひきつけて現状を分析し、特に、情報化による図書館に求められるサービスの変化、図書館がすべき対応について述べられました。
そのあと、2008年6月に半世紀ぶりに行われた図書館法改正点について、内容の解説がされました。特に、司書資格については、今まで他の文化施設関係の資格と比較して冷遇されてきたが今回揃えられる形となったこともあり、今年2月にはこれからの図書館の在りかた検討協力者会議により「司書資格取得のために大学において履修すべき図書館に関する科目の在り方について」報告されたため、その内容について、検討方法の特徴や科目と内容の特徴について述べられました。
また、現場の図書館職員研修についても、単行書の貸出中心から雑誌記事・レファレンスへとシフトしている現状で、現場職員が受講しやすい様々な情報が提供され、現場の職員がもっと勉強すべきと指摘されました。また一方で、行政職員の配置や指定管理などに鑑み、「これからの図書館像」など、基本資料の研修を繰り返し行う必要があると述べられました。
変化の激しい状況の中、実用的な指標やガイドラインや、評価機関の必要性についても触れられました。
全体に、新しい図書館状況や学習の場についての情報が多く紹介された講演で、受講者も熱心にメモをとっていました。
◆平成21年度事業計画
1 諸会議の開催:①総会 ②理事会 ③その他
2 図書館の調査研究:
①郷土資料等の調査研究 ②大学図書館の調査研究
3 図書館活動の普及
4 研修会の開催:
①一般研修 ②児童サービス研修 ③障害者サービス研修 ④その他
5 協会報等の刊行:「神奈川県図書館協会報」「神奈川の図書館」
6 功労者の表彰:永年勤続職員及び県内図書館の功労者に対して表彰を行なう(総会開催と同時に実施)
◆平成21年度予算
収入 (円)
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支出 (円)
事務費 | 事務局費 | 175,000 | |
事業費 | |||
会議費 | 45,000 | ||
調査研究費 | 調査研究費 | 24,000 | |
館員等研修費 | 395,000 | ||
広報活動費 | 会報等発行費 | 1,270,000 | |
図書館総合展経費 | 100,000 | ||
表彰費 | 表彰費 | 230,000 | |
出版特別会計繰出金 | 100,000 | ||
記念事業特別会計繰出金 | 0 | ||
予備費 | 271,000 | ||
合計 | 2,610,000 |
<出版特別会計>
収入 (円)
前年度積立金 | 890,087 |
販売収入 | 10,700 |
一般会計繰入金 | 100,000 |
雑収入 | 213 |
合計 | 1,001,000 |
支出 (円)
※ 平成21年度の役員名簿、委員会名簿、および、平成21年度永年勤続優良職員表彰受賞者は、ペーパー版に掲載されています。 | ||