協会報(~239号)

20年経ったのでしょうか 

2012年3月19日 13時37分 [管理者]

20年経ったのでしょうか  


藤沢市総合市民図書館 伊東美貴


 藤沢市役所に採用され、面接の時に「希望の職場は?」と尋ねられたので「図書館です」と答えたら「無理でしょう」と言われました。でも何故か希望が通り、目出度く図書館に配属。
 初めは藤沢市中央図書館の「館内サービス係」の成人カウンター担当で、朝一番に前日の貸出や登録・予約の統計をとり、ブックカードを挟んだ貸出証を50音順に並びかえ、カウンターに入れます。貸出方式は「変型ブラウン方式」と呼んでいたと思います。今この用語のわかる職員はどのくらいいるのでしょうか。予約は担当者の記憶が頼りで、貸出のときに気がついて「しまった」と思うこともたびたびでした。 
 次の担当は整理担当で、納品された図書を分類し、装備し、目録カードを書き、それを必要枚数コピーし、50音順に並べ、カードを目録ケースに差し込んでいきます。資料を納品する業者さんが部分的には装備しておいてくれるので楽ですが、手書きの基本カードが残るので、まちがえると誰の仕業かわかってしまいました。
 その後も様々な担当になりましたが、なんと言っても1986年の総合市民図書館の開館が忘れられません。当時は市民図書室の担当だったので総合館の配架の大騒ぎは経験していないのですが、コンピュータシステムで仕事が楽になると思っていたのに、予約入力するとシステムがダウンしてしまったり、図書館カード(貸出証)の作成に時間がかかったりで、とにかく大変だったという記憶しかありません。カウンターの前は利用者の列で(アサヒグラフ1987年1月30日号参照・貸出カウンターまでの行列は30分待ちとあります)、職員は休日出勤しても、昼食もまともにとれず、閉館後も返却本の配架で残業したりと、若かったのでどうにかなったのですが、今だったらとてもできないことをやっていました。
 図書館職員も他の職場を経験させるというので、数年前に本庁へ異動。税金と福祉の仕事をして2年前に図書館へ復帰しました。 
 戻ってきてみれば、コンピュータのシステムは変わっているし、インターネットは普及しているしで、わからないことだらけですが、好きな仕事に戻れたので頑張りたいと思っております。
(平成18年度永年勤続職員表彰受賞者)
2012-03-19 [管理者]
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