平成18年度神奈川県図書館協会総会報告 2012年3月19日 13時39分 [管理者] ●平成18年度 神図協総会開催報告 平成18年度神奈川県図書館協会総会が、4月26日(水)、神奈川県立青少年センター2階多目的プラザにおいて開催されました。 津田協会会長(県立図書館長)より、「資料費や職員の減など、図書館にとって厳しい時代であるが、協力し合って切り抜けていきたい、『これからの図書館の在り方検討協力者会議』の報告が出たが、新たな視点からの提言や事例などが含まれている。図書館評価の事例もあったが神図協では昨年より図書館評価の委員会を立ち上げている。最終的には「神奈川モデル」のような形でまとめて提案していきたいと考えている」旨挨拶がありました。続いて、平成17年度事業及び決算報告、平成18年度事業計画(案)及び予算(案)について協議が行われ、すべて原案どおり承認されました。 報告事項では、「神奈川県図書館協会表彰規程」及び「神奈川県図書館協会表彰規程施行内規」の制定について、理事会の承認を経て会長決裁で制定されたもので、これまで10年、20年、30年とわかれていた永年勤続者表彰を20年のみとし、あわせて職員に限らず顕著な功労のあった個人・団体も対象とする、と報告がありました。 表彰式では、永年勤続職員23名、図書館活動に功績のあった3団体1名が表彰されました。 津田会長は、「現在図書館界は転換を求められ、様々なサービスを求められているが、その基本となるのは職員である。長い期間図書館を支えてこられた方に心から敬意を表したい。また、上司・同僚・家族の支えがあってこその今日の表彰である。栄誉を家族とかみ締めて欲しい」と祝辞を述べられました。 表彰者を代表して、横浜市中央図書館の桑原芳哉氏が、「図書館は厳しい状況にあり、長く働き続けることが困難になりつつある、若い人たちが勤続できる状況をつくることも今回勤続表彰をうけた自分たちの使命なのだと思う」と、挨拶をされました。講演は、神奈川科学技術アカデミー理事長の藤嶋昭氏により、「科学する心と読書」と題して行われました。 自身の光触媒の研究に関するお話から始まり、「研究を成功させるために必要な3つのものをあげるなら、研究費、人(研究者、指導者)、雰囲気で、特に雰囲気が一番大切ではないかと思う。歴史上の人物で、最も多くの人に影響を与えた人を3人挙げると孔子、キリスト、道元だと思うが、3人の共通点は書物を残していることであり、また多くの弟子がいたこと、つまり沢山の弟子が慕い集うようなよい雰囲気を作りあげていたことだと思う。アインシュタインとその同時代の学者や、芸術の分野(ゴッホとゴーギャン、モネ、ルノアール)でも、刺激や影響を与えあう雰囲気があったろう。 今、子どもの理科離れが深刻である。神奈川科学技術アカデミーでは、丸善から、身近な物質のちがいを比較、科学的に理解してもらう「くらべる」シリーズを刊行しており、是非手にとってほしい。 私の好きな言葉に、佐藤一斎の『少にして学べば、即ち壮にして為すこと有り・・・』の言葉がある。同様の言葉は 『少年老いやすく学成りがたし』等、多くの人が残している。たゆまず努力を続けることが大切である。」と結ばれました。 ★平成18年度功労者表彰(カッコ内は推薦施設名) ○どんぐりお話の会(横須賀市立中央図書館) 昭和49年7月11日設置。市立図書館でのおはなし会をはじめ、32年もの長期間にわたって誠実に活動。横須賀市の読書活動推進に果たしたボランティアとしての草分け的役割の価値は計り知れず、その功績は大きい。 ○よみきかせボランティアグループおはなしばる~ん(伊勢原市立図書館) 平成元年6月21日設置。絵本の読み聞かせを行なっているボランティア団体。長期にわたり子ども達への読書啓発普及に努め、地域においても子育て支援への役割を果たすなど社会への貢献に大きく寄与している。 ○神奈川県視覚障害援助赤十字奉仕団(神奈川県ライトセンター) 昭和57年4月1日設置。昭和34年結成の神奈川県点訳赤十字奉仕団、昭和41年結成の神奈川県録音赤十字奉仕団、さらに広がりを見せる複数の活動を有機的に結びつけるために結成された。視覚障害者の日常を支えてきた功績は大である。 ほか個人1名 ★平成18年度事業計画 1 諸会議の開催:①総会 ②理事会 ③その他 2 図書館の調査研究:①郷土資料等の調査研究 ②大学図書館の調査研究 ③図書館評価の調査 研究 ④80周年事業の計画 3 図書館活動の推進 4 研修会の開催:①新人研修 ②一般研修 ③児童サービス研修 ④障害者サービス研修⑤その他 5 協会報等の刊行:「神奈川県図書館協会報」 「神奈川の図書館」 6 功労者の表彰:永年勤続職員及び県内図書館 の功労者に対して表彰を行なう(総会開催と同時に実施) ★平成18年度予算 収入 (円) 分担金等収入 各館分担金 2,086,000会費(会友) 39,000補助金日図協助成費350,000繰越金前年度繰越金797,502雑収入雑収入 498合計3,273,000 支出 (円) 事務費事務局費350,000事業費 会議費会議費116,000 調査研究費調査研究費184,000館員等研修費383,000広報活動費会報等発行費1,235,000表彰費表彰費212,000出版特別会計繰出金100,000記念事業特別会計繰出金300,000予備費393,000合計3,273,000 ※ 平成18年度の役員名簿、委員会名簿、および、平成18年度永年勤続優良職員表彰受賞者は、ペーパー版に掲載されています。