平成24年度 神奈川県図書館協会総会開催報告
2012年6月29日 13時31分 [管理者]平成24年度神奈川県図書館協会総会が、4月20日(金)に神奈川県立青少年センターの多目的プラザにおいて開催されました。
平野達夫会長(県立図書館並びに県立川崎図書館館長)から「神奈川県図書館協会は、公共図書館、大学図書館、専門図書館と館種の異なる図書館が参加していることが大きな特徴である。昭和3年の発足以来80年以上の長きに渡り、<連携・協力>を支えとして活動を積み重ねてきた。今後とも当協会へのお力添えをお願いしたい。」との挨拶がありました。
続いて、平成23年度事業及び決算報告、平成24年度事業計画(案)及び予算(案)について審議が行われました。事務局から、平成24年度より全国公共図書館協議会(全公図)及び関東地区公共図書館協議会(関ブロ)の負担金、図書館総合展のブースおよびフォーラム施設使用料を新規予算化することについて説明があり、審議事項はすべて原案通り承認されました。
また、神奈川県社会福祉協議会福祉情報資料室と川崎市盲人図書館の退会が報告されました。
講演は、ウェブ・プロデューサーとして「Yahoo!知恵袋」を立ち上げたアカデミック・リソース・ガイド(株)の岡本真さんをお迎えし、「社会が理解・支持する図書館・ライブラリアンの姿を考える-『地域の情報拠点』の要件を巡って」と題してお話しいただきました。
向上により、人々は図書館に行かなくても多くの情報にアクセスできるようになった。
一方で自治体の財政再建の波が図書館にも押し寄せ、資料費の大幅削減が進む中、図書館の必要性が問われるのはもはや必然である。
しかし、図書館は公教育以外で社会的身分や経済状態に関係なく学べる場であり、社会的平等のために継続して存在すべきと考える。
国立国会図書館が進めている図書デジタル化の大規模計画により、蔵書数を誇る集積型図書館は終焉を迎える。貸出型図書館から現代に合った手法に転換する時期である。
図書館を3つのタイプに分け、国立国会図書館、市区町村公共図書館や大学図書館、旧帝国大学系列および有力私立大学の図書館と都道府県立図書館、それぞれの役割分担を明確にし、紙資料に依存しない図書館運営をするべきである。市町村図書館の重要な役割は、地域資料の収集である。その地域でしか残しえないものを持つことが、図書館の存在意義を高める。
さらに、ライブラリアンの資質向上は必須である。広く発信するコミュニケーション力、課題解
決のための幅広い人脈(ネットワーキング力)、コミュニティを取りまとめるデザイン力を備える
ライブラリアンの育成が望まれる。
最後に、大塚事務局長から「今日の講演で得たことを各館に持ち帰り、今後の図書館の方向性について改めて考えていきたい。」と講師に謝辞が述べられ、総会は閉会しました。
◆平成24年度事業計画 1 諸会議の開催: ①総会 ②理事会 ③その他 2 図書館の調査研究: ①郷土資料等の調査研究 ②大学図書館の調査研究 3 図書館活動の普及 4 研修会の開催: ①一般研修 ②児童サービス研修 ③障害者サービス研修 ④視聴覚関係研修 ⑤その他 5 協会報等の刊行: 「神奈川県図書館協会報」「神奈川の図書館」 6 功労者の表彰: 永年勤続職員及び県内図書館の功労者に対して表彰を行う (総会開催と同時に実施) ◆平成24年度予算 <一般会計> 収入 (円)
支出 (円)
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