1 講座概要
参加者は子どもに本の楽しさを伝える“ブックトーク”のプログラムを実際に作成・実演し、講師から講評をいただいた。
会場となった東京子ども図書館は、1950年代から東京都内4か所ではじめられた家庭文庫が母体となって生まれた私立の図書館。子どもへの直接サービスの他、子どもと本をつなぐ大人のために児童文学の研究書等を集めた資料室の運営や、出版、講演会、人材育成、被災地や在日日系ブラジル人の子ども達への読書支援などの活動を行っている。
2 講義・実演
参加者は事前課題でブックトークのシナリオを作成し提出。講座当日は事前に指名を受けた4名の発表者が実演した。実演後、発表者・参加者から感想を聞き、講師にそれぞれのシナリオの講評をしていただいた。
講評では本文の引用の仕方、小さい挿絵の示し方、話のつなぎ方などを発表者のシナリオを例として具体的なアドバイスをいただくことができた。
講座の最後には、講師に「選ぶ・選ばれる」というテーマで6冊の本を紹介するブックトークの実演をしていただいた。
3 施設見学
子ども向けの児童室、大人向けの資料室を案内していただいた。
児童室では分類記号のみにこだわらず、対象年齢等を考慮した配架にするなどの配架の工夫や、利用登録の手続きは利用する子ども自身が行うことなどを説明していただいた。
資料室には、児童文学関係の研究書、日本と世界の昔話集や海外の児童文学関係の賞の受賞作品(原書)のコレクションなどの豊富な資料をそろえている。

4 感想等
参加者からは「実際にブックトークをつくり、講評を受けることができたので具体的なアドバイスをもらえて大変参考になった」、「講師のブックトークは、語りを聞いているようにひきこまれ、ブックトークはもっと自由にしていいものなんだなと思った。今後の子どもたちへのブックトークに必ず生かしていきたい」といった感想が寄せられました。
また、利用登録についての説明では、登録を希望する子どもの様子を見ながら「図書室のきまり」が難しいようであれば登録を見合わせることもあるということも伺いました。
研修を通して、ブックトークの技術はもちろん、ひとりひとりの子どもを見つめたサービスの考え方などを学ぶことができました。
5 当日配布資料(会員限定)
当日配布された資料は、ログイン後、「グループスペース」→「会員のページ」→「キャビネット」→「H31年度」→「03 研修」→「第1回職員研修会配付資料」よりご覧になることができます。