1 講義内容
「ブックトークのきほん」と題して、はじめてブックトークを行う受講者向けに研修を行いました。
冒頭に、東京子ども図書館のスライドが流れ、公共図書館とはちがった背景をもつ子ども図書館の理念を知ることができました。
講義内容としては、「ブックトークとは、私的に本の話をすることも、おはなし会で本の紹介することも含まれているけれど、図書館では、ブックトークを2冊以上の本を関連付けながら紹介することです。」と、ブックトークの概要や目的を話されたあと、何もみないで昔話を語るおはなしとそれに絡めて本を1冊紹介する「ミニブックトーク」と、一つのテーマにそっておはなしを絡めながら5~6冊の本を紹介する「ブックトーク」を実演されました。
小さな鳥でつながった日本の昔話と、タイの絵本のミニブックトークの実演では「実は私のおかあさん、タイの人なんだよ」と声をかけてくれたこどもの反応を含めて紹介されました。こどもとの距離が近くなることを実感するエピソードでした。また、5~6冊の本を紹介する40分のブックトークは「あつめてみたら」というテーマで、ビジュアルが豊富な部門の本から、骨太の物語、ノンフィクション作品。舞台は、能登、ウクライナ、東京、海辺と様々な場所のものを一つのテーマでつなげている見事なブックトークでした。シナリオが時代にそったものだったので、今回書き起こしたものかと思いましたが、テーマをかえず、シナリオをこの研修にあわせてみなおした、との講師の話がありました。ブックトークは対象や時代にあわせて進化させていくものであり、新刊を見つけたら、差し替えていく柔軟性があってよいことについてもおはなしがありました。
休憩を挟んでの質疑応答では、いくつも質問がとびかいました。「メリハリが大切だという話がありましたが、やはり物語をさらっと紹介するのは難しいですか?」「順番が肝だということですが、ラストにおはなしなどをもってくるのがよいですか?」など実際にやってみたいと思ったときに気になる点の質問も多数あり、自分事として研修を受講されている様子が伝わってきました。
2 担当者所感
今回は、前回の令和元年度の神図協の研修から6年ぶりのブックトークがテーマでした。コロナを経て、ブックトークの依頼者である学校とのやりとりも変わったりすることもあるかもしれない、と思い、基本に立ち戻る研修を企画しましたが、実際にアンケートにそういう声がありました。参加者はみな熱心で5分前には着席し、遅刻者も欠席者もいない大盛況な研修となりました。
ブックトークは児童担当として興味がありましたが、児童書の知識も、シナリオも必要でハードルが高い本の紹介方法です。実際に作成するのに二の足を踏んでいましたが、講師の「ブックトークはシナリオも選ぶ本もかえてどんどん進化させていくもの」という言葉に、今の自分が作ることの意味を感じました。最初から完璧を目指すのではなく、作成して推敲して実践して、修正して、という流れにするために、まずは一つ作ってみたいと思う研修でした。
