協会報(~239号)

秦野市と東海大学における連携事業について

2012年3月15日 13時57分 [管理者]
●秦野市と東海大学における提携事業について


 東海大学湘南校舎の大部分は平塚市に属しますが(一部秦野市)、大学の最寄り駅である小田急線東海大学前駅が秦野市にあること、かつ多くの学生が秦野市内に下宿しているということなどから、昭和38年の湘南校舎開設以来、秦野市と東海大学との関わりは深いものがあります。
  昭和58年1月、秦野市と東海大学の提携事業の申し合わせの調印式が市役所で行われました。これ以前にも市の生涯学習講座や体育指導への講師派遣、審議会への参加といった交流が行われていましたが、秦野市と東海大学が地域社会の発展のために知恵を出し合い、情報提供や研究協力等をさらにすすめていこうということから調印に至りました。


―秦野市立図書館―

  具体的な事業内容は①主催事業における助言と講師派遣、②市が設置する各種審議会、専門委員会等への人材派遣、③大学への聴講派遣及び各種催物等への協力又は参加(派遣)、④施設の相互利用協力、⑤資格取得のための実習生の受入れ協力(教育実習生・司書実習生・学芸員実習生)、⑥広報活動への協力等です。
  提携事業の内容については秦野市と東海大学それぞれの関係部署の責任者が年に数回集まり、幹事会で協議されています。
  その中の一環として秦野市立図書館と東海大学付属図書館との相互利用が行われています。その目的は提携事業の趣旨にのっとり、「双方の協力により相互利用を促進し、もって利用者サービスの向上と図書館活動の充実を図る」となっています。対象の施設は秦野市側が秦野市立図書館、東海大学側は中央図書館、11号館分館、12号館分館、13号館分館となります。
  利用手続きですが、希望者は、まず市立図書館の窓口で「東海大学付属図書館閲覧願」に記入の 上提出します。記入事項は、①住所、②氏名、③生年月日、④職業・勤務先、⑤研究テーマ、⑥資 料名です。この閲覧願を付属図書館に郵送し、書類に不備なしと判断されると「東海大学付属図書館閲覧許可証」が発行され、市立図書館経由で申請者に交付されます。利用者は入館の際には許可証を窓口に提出します。資料の利用は、館内閲覧及び複写とし、付属図書館が開館していればいつでも利用できます。ただし大学の定期試験期間中の利用は遠慮していただいています。



―東海大学付属図書館12号館分館―

 一方、東海大学生及び教職員が市立図書館を利用する際には学生証(教職員は身分証明証)を携行し係員の請求があればこれを提示することになっています。図書館が開館していれば一般の利用者と同じように利用することができます。
  有効期間は、付属図書館閲覧許可証は当該年度内となっており、新年度も継続して利用する場合は、再度手続きが必要になります。市立図書館の閲覧許可は学生証(身分証明証)の有効期間内となっています。
  利用状況ですが平成14年度は付属図書館閲覧許可証を100人以上に発行しており、年齢も20代から70代と幅広い層に利用されています。
  来館による直接利用の他、相互貸借も実施しています。通常、相互貸借できる資料の数は20冊以内で、貸借期間は30日以内となっています。ただしこの場合の利用も館内閲覧を原則とし館外への貸出は行わないものとなっています。その他図書館資料の相互複写も実施しています。
  市立図書館の主催事業である市民大学に、講師として毎回大学の先生方をお招きしており、熱心な講演で中高年を中心とした多くの参加者から多大なるご支持を受けています。また大学の夏期休暇中には司書課程の学生を実習生として長年にわたって受け入れています。
  今年は提携20周年という節目の年であり、6月から12月にかけて様々な記念事業が催されました。中央運動公園野球場にて首都大学野球秋季リーグ戦、東海大学運動部の指導によるスポーツ (水泳・バスケット・バレー)教室、ジョイントコンサート、山下泰裕氏による特別講演会等が実施され多くの市民と学生が参加し盛大に盛り上がりました。
  今後とも図書館の協力活動はもちろんのこと、秦野市と東海大学の提携事業が活発に継続されることを祈ってやみません。

<秦野市立図書館  齊藤 広和   東海大学付属図書館  難波 良平>