協会報(~239号)

大学附属図書館一般開放の状況

2012年4月20日 14時15分 [管理者]
特集:大学図書館の一般開放
大学附属図書館一般開放の状況  
神奈川県立保健福祉大学附属図書館 竹内 淳

 当館は、平成15(2003)年開学以来、県立大学の附属図書館として地域の住民や本学がテーマとする領域(看護、栄養、福祉、リハビリテーション、ヒューマンサービスおよびその連携分野)の資料に関心のある一般の利用者に、幅広く開放しています。今年度から一般利用者は、平日19時までの利用に加え土曜日も利用できるように致しました。開館7年目を迎えた大学図書館の、一般開放の状況について報告したいと思います。

【利用登録条件】
 原則として、18歳以上、県内在住・在勤・在学の方が対象です。一般利用者カードを作成し、入館時に提示。有効期限はカードを作成した年度末日で、次年度も継続して利用を希望する場合は、更新手続きを取ってもらっています。

【利用時間】
 平日は9時から19時、土曜は9時から17時です。平成19年度より平日は22時まで開館していますが、19時以降は委託になるため、学内者の利用に限定しています。大学の長期休業期間中は平日のみ17時までとなります。

【利用サービス】
 閲覧、複写、貸出、レファレンスのサービスを受けることができます。また、当館契約データベースを利用することができます。貸出条件は、3冊14日間、延長はできません。

【利用の制限】
 延滞に対するペナルティを設けています。(延滞日数×延滞冊数)を日数分とし、罰則期間(上限60日)として貸出を受けることができなくなります。また、定期試験シーズンについては、一般利用者は返却を除き、利用できないことにしております(概ね3週間程度)。

【一般利用者と卒業・修了生登録者】
 平成18年度に初めての卒業生を出した本学ですが、図書館では翌19年度10月から卒業生に対するサービスを始めました。本学および附置機関である実践教育センターの卒業生に対しては、学内利用者と同一の利用時間が適用されます。これにより、平日22時と土曜日も利用できるようになりました。他のサービス条件は一般利用者と同じですが、利用できる時間が延長されるということで、卒業生登録をする人も増えてきています。また、平成20年度には大学院修了生が出ましたので、同様のサービスを開始しました。

【他大学の利用者】
 当館では一般開放をしているため、他大学の学生が利用を希望する場合でも、紹介状は不要です。手軽に利用できるためか、近隣大学の学生および県内の看護系専門学校生が、資料や外部データベースを利用するためにたびたび来館しています。

【利用者の特徴】
 一般利用者の登録数は、平成17年度に著しい前年度減が見られるものの、その他の年度については、前年と同等かそれ以上の登録者数となっています。登録者は医療関係従事者に限らず、広く一般の方の利用が見られます。
卒業生登録は、平成19年度の10月から始まりましたが、順調に登録者数を増やしています。今年度は(4-7月期)、すでに昨年度の半分以上にあたる39人が登録しています。卒業生登録者の半分は、居住地またはその勤務地(もしくはその両方)が横須賀にあります。一般利用者全体からすれば、卒業生登録者の数は微々たるものですが、在学中のみならず、卒業しても活用できる図書館として認識され始めています。

以上が当館の一般開放の状況です。
学内利用の妨げにならないことが一番の課題ですが、この点を考慮に入れながらも、今後は医療関係の潜在的利用者へのPRなどを通じて利用者層の拡大を目指して行きたいと考えております。

  登録状況       単位(人)
年度一般利用者うち卒・修了生
15年度562-
16年度1,218-
17年度*863-
18年度1,046-
19年度1,70519
20年度1,70350
21年度846**39

* 17年度の登録者数の減少は、繁忙期に一般利用者の利用を制限したため(年間62日間)。
** 平成21年度の数字は、4-7月の登録者数(修了生登録2人を含む)。
(更新:2012年4月20日 14時22分)