協会報(~239号)

魅力ある図書館を目指して

2012年3月15日 15時43分 [管理者]

魅力ある図書館を目指して


神奈川県立図書館長・神奈川県図書館協会長 河野 誠


 神奈川県図書館協会の会長をしております神奈川県立図書館館長の河野です。改めて誌上をお借りして、ご挨拶申し上げます。
 まず、神奈川県立図書館は、今年で開館50周年を迎えます。11月を中心に、記念イベントを予定しています。特に11月11日(木)には、「記念講演会」を開催します。皆様のご参加をお待ちしております。私ども図書館員一同、先輩たちの積み重ねてきた50年間の足跡を振り返り、新たな歩みをスタートさせる決意であります。
  さる5月には、日本図書館協会主催の「ディスカバー図書館2004」、そして、新聞社主催のイベントが行われました。それぞれのパネラーが、「図書館のあり方」等を熱心に語られていました。市民にとって図書館がより身近な存在となることへの努力が必要であると痛感しました。
 また、11月24日から3日間、パシフィコ横浜で行われる「第6回図書館総合展」に神奈川県図書館協会は、ブース展示とフォーラムを予定しています。皆様のご協力をお願い申し上げます。
  今、「官から民へ」という構造改革、国・地方を 通じて厳しい財政状況、情報化の進展など、図書 館を取り巻く環境は大きく変化しています。そのなかにあって、生涯学習施設の中核施設としての役割が問われています。果たすべき役割の一つに、「情報発信機能を高めること」があります。蓄積してある図書をはじめとする資料を再編集して、有益な情報を制作することでもあります。図書館に来館しなくとも、情報が入手できる仕組みを多様に用意することも大切です。仕事のスタイルも変えていかなければなりません。私たち図書館員は、利用者と、その求める「情報」を結びつける重要な役割を担っております。
 この協会に期待されている役割も大きいものがあります。各図書館の自己努力が今まで以上に必要になります。加えて、館種を超えた相互の連携による神奈川の図書館全体の充実が重要です。皆様と力をあわせて、神奈川の図書館が、魅力ある、利用者にとって必要不可欠な存在であり続けるための活動を展開していきたいと考えています。