川崎市の事例報告/学校図書館と公共図書館の相互利用
2012年3月19日 09時26分 [管理者]川崎市の事例報告
学校図書館と公共図書館の相互利用
川崎市立麻生図書館柿生分館 中野眞由美
2000年の子ども読書年を契機に、子どもの読書活動を支援する環境づくりの推進、学校図書館と公共図書館の連携強化、総合学習の導入に伴い、学校図書館運営の充実が求められていました。そして、2003年(平成15年)6月、麻生図書館柿生分館は、川崎市で初めて、小学校の図書室との複合施設として誕生しました。
学校図書室と柿生分館はワンフロアーで、仕切りにはポールが立っているだけの一体的な造りになっています。子ども達は授業中も休み時間も、柿生分館を利用することができます。一方、一般の利用者は10時から平日6時、土・日5時までの柿生分館の利用に加え、学校が終了した平日の4時以降と、土・日や夏休み等に学校図書室を利用することができます。学校図書室の閲覧席を使ったり、学校の図書を借りることも可能です。
複合施設の利点を生かし、クラスごとに児童図書の新刊情報や各選書リストを提供したり、学校から提供された学習計画に対応した資料を収集し、特集棚に別置して利用しやすくしたり、必要があればクラスカードで団体貸出を行う等の授業支援を行っています。また夏休み等の長期の休みには学校図書室としての貸出も行う等、学校図書室の補完的側面を併せ持って運営されています。
柿生分館と併設になる以前に比べ、子ども達の読書量が増えたと報告がありました。柿生分館は、より身近な地域での生涯学習の場として、特に子ども達の読書活動を支援する施設として努力していきたいと思います。