協会報(~239号)

開成町民センター図書室と学校図書室との連携

2012年3月19日 09時30分 [管理者]

開成町民センター図書室と学校図書室との連携

開成町民センター図書室  鈴木美代子


 私どもは県西地区にある人口一万五千人の町の小さな図書室ですが、小・中学校が至近距離にあるため、また、総合学習・調べ学習の定着とともにたくさんの子供達が町の図書室を利用しています。開成町では、昨年度から小・中学校の図書室の整備充実のため、学校司書が配置され、これを機会に町の図書室と学校図書室との連携が活発に行われるようになりました。
 総合学習の資料について、多くの場合小学校では教師から学校司書に相談があり、学校図書室の蔵書で足りない分を学校司書が町の図書室に自分で探しに来て、団体カード(50冊)で借り出してクラスに届けます。小さい図書室ですので足りないものも多く、県立図書館から借用して学校図書室に届けることもあり、県立図書館に大変お世話になっています。美術の授業のために、たくさんの画家の画集を揃えて提供したところ、美術室の壁に並べられた絵画を見て子供達から「美術館にいるみたい」という感想があったとのうれしい知らせもありました。
 放課後、直接図書室に来る子供達については同じ課題についての調べ学習が集中しますので、必ずしも児童書ばかりでなく一般書も利用したり、コピーで我慢してもらったり、出来るだけ早く返却してもらうように促したりするようにしています。中学校の場合は総合学習の時間に団体(80名)で町の図書室の利用にやって来ます。小さい図書室で一般利用者と一緒になりますので学校でマナーを指導するようお願いしています。利用日の連絡を事前にいただき、学習室や生徒の荷物を置く部屋を用意します。また、資料の学習室への持出しを許可するといった措置を取っています。
 二年前から、小学校の朝の読書タイムにボランティアグループのひとつとして「読み聞かせ」を行っておりますが、その機会を捉えて学校図書室の書架整理のお手伝いをします。学校図書室の蔵書を知ること、学校司書と連絡を密にすることなどに効果的であると思います。
 小さな町であるがゆえに出来ることを一つ一つ考えながらやっているところです。