協会報(~239号)

にのみやまちとしょかん図書館だより

2012年3月21日 09時39分 [管理者]

にのみやまちとしょかん図書館だより  

                   

二宮町図書館 三浦牧子

 

<PRの第一歩。定期的に発行しよう>

 二宮町の図書館は、平成12年の11月、生涯学習センターの中に新図書館として、生まれ変わりました。開館当初から現在まで、おかげさまで年間約30万人の利用があり、人口3万人弱の小さな町の図書館としては、うれしい悲鳴を上げている毎日です。
  今から5年前の平成14年、図書館利用者も定着し始めると、利用者から様々な声をいただくようになり、日に日に図書館からの情報発信の必要性を感じ始めました。「定期的に図書館から利用者へ図書館だよりで情報発信できないだろうか・・しかし毎月発行するには人手が足りない、隔月年6回の発行だったらできるかも知れない」と定期的に発行し続ける体制作りを考えました。図書館だより編集メンバーを核として、図書館で働く全員で協力できるものにしよう、続けるために・・そうして平成15年度から定期発行が実現しました。

<編集・発行 二宮の場合>
  まず平成15年度運営の重点目標の一つに、図書館だよりの定期発行を挙げ、継続発行を目指しました。
  二宮町図書館は正規職員が4名、その他に図書館嘱託員6名、臨時雇用員多数で運営しているため、継続して発行するための体制作りが重要でした。職員1名の他、図書館嘱託員1名、臨時雇用員2名の計4名体制で図書館だより班メンバーとし、パソコン操作が得意なメンバーを中心に、発行前4回の編集会議を経て作り上げていくことになりました(うち1回目は職員4名による内容検討会議)。隔月発行のため、編集月と発行月が交互にきます。メンバーは、当然他の業務も抱えていますので、それぞれが業務の調整をしながら進めています。
 実際の編集作業ですが、メンバーのうち3名でページを分担し、構成から仕上げまで一連の作業は、すべて手作り(ワード)でがんばっています(印刷のみ業者)。紙面づくりは当初は試行錯誤の連続でした。もちろん編集経験者はいません。読みやすい紙面にするには?理解しやすい内容、文言は?と頭を使い、失敗を積み重ね、その都度工夫をしながら現在に至っています。図書館だよりはA31枚裏表(4p)と、紙面が限られているので、その分内容をまとめるのが一苦労ですが、メンバーの工夫で作り上げています。
  紙面構成については、二宮町図書館のホームページで図書館だよりをUPしているので、ご参照いただければと思いますが、特に力を入れているコーナーが、特集(1p)と「二宮ゆかりの人物」です。特集は「図書館」、「二宮」、「資料紹介」という3つのキーワードから、それぞれその年の話題性を加味し、1年間のテーマを年度当初の会議で大方決めます。特集の内容で、図書館だよりを手にとって見てもらえるかどうかを左右することもあり、心して取り組んでいます。また「二宮ゆかりの人物」は、地域資料メンバー(嘱託2名臨時3名)がやはり輪番で執筆しています。このコーナーで紹介するため、日夜ゆかりの人物調査に励んでいます。この取り組みについては以前本紙(No214)で書かせていただきましたので、ご覧ください。そのほか、新着資料紹介コーナーは、毎号違った視点で選ぶことを心がけているため、臨時雇用の方を含め全員で輪番制としています。書くのが苦手の人も、半強制的に(?)締め切り期限までに執筆してもらっていますが、このことがみんなで作り上げているという意識を持たせ、また継続発行を続ける要素となっていると思っています。また「利用者の声」欄では、実際にあった声(館内に意見ポストを設置)を含め、利用者からの「どうして?」に応えています。1つの質問の裏には、何人もの声があることを思い浮かべて。
  定期発行2年目には、利用者向けに図書館だよりアンケートを実施したり、また昨年度からボランティアの協力で作成している図書館だよりテープ版を意識し、専門用語や省略、記号の使い方や文言の統一などを心がけるようにしたり、工夫を重ねなるべく利用者の視点に立つよう心掛けて編集をしています。
 今年で定期発行4年目を迎えますが、もっと多くの方に読んでもらいたいと、町内小中高校の他、今年から保育園・幼稚園職員用に配布してPRの強化を図りました。これからも図書館だよりを通して利用者とつながり、図書館の<今>と<これから>を見つめて内容を充実していき、50号発行めざして、利用者に楽しんで読んでもらえる紙面づくりをしていきたいと思っています。