協会報(~239号)

厚木市の図書リサイクルについて

2012年3月15日 13時16分 [管理者]
厚木市立中央図書館
●厚木市の図書リサイクルについて


 
 年間増加冊数の50%~100%を毎年除籍するようになってから、10年以上が経過した。
 厚木市では、次のような方法で除籍資料のリユース・リサイクルを行っている。

1 図書リサイクル展(1993年から実施)
    図書館で不要になった資料(図書・雑誌等)を、希望者に無料で提供している。(リユース)
  当初は小学校・公民館などの公共施設を対象としていたが、1996年からは一般市民も対象に含めて実施している。
  ほぼ毎年実施しているが、はじめの頃より残るものが多くなっているのが気になる。本好きの方も「やはり家の整理を考えるとなかなかねえ」ということなのだろうか。
リサイクルコーナー(1991年開設)
    図書館の3階(子どもの本のフロア)と2階(おとなの本のフロア)にリサイクルコーナーを常設し、寄贈された資料のうち図書館では不要のものを無料で提供している。1998年からはリサイクル展で残った除籍資料も、このコーナーに出して利用に供している。(リユース)
新聞の資源化(リサイクル)
    2000年から、施設の清掃委託契約の中で、保存年限を過ぎた新聞の資源化を実施している。
図書・雑誌の資源化(リサイクル)
    上記1、2に出しても引き取り手のない資料、及びボロボロでリサイクルコーナーにも出せな  いものについて、今年度から資源化委託を開始した。市内の資源再生業者ではフィルムコーティングされたハードカバーは引き取れないとのことだったため、回収・資源化の可能な図書館流通センターに委託しての実施となった。
  雑誌については以前から資源化を検討してきたが、今年図書も含めての資源化に踏み切ったのは、市の環境行政の改革によるところが大である。
  これまで、引き取り手のない図書等は、まとめて市の環境センターに運んで焼却処理していた。ところが昨年から焼却が認められなくなったため、急遽予算化し今年から実施することになった。

  これがベストかどうかはわからないが、試行錯誤しながら、最も市民に喜ばれるよう、また環境にも配慮して、図書館資料としての使命を終えた図書等の「身の振り方」を考えていきたいと思う。

<鶴見大学図書館事務長 飯島弥栄子>