協会報(~239号)

特集:課題解決型サービス

2012年3月23日 14時15分 [管理者]
特集:課題解決型サービス 
~公共図書館と大学図書館の事例~

 

  「課題解決型サービス」とは、普通は“地域の課題解決のために図書館が資料・知識・情報を提供し、また関連する講演、相談会などを開催するサービス”(大串夏身「課題解決型サービスの創造と展開」(図書館の最前線;3)より)のことを指します。その性質から、主に公共図書館で行われるサービスと言えるでしょう。産学連携など他種の図書館との連携を考えると、大学図書館などが関わる場合もありますが、主に公共図書館において取り組まれています。
 その内容は、「ビジネス支援」や「就職支援サービス」などの、仕事に関するものや、「医療情報サービス」や「暮らしの情報」などの生活に関するものと、多岐にわたり、地域住民の様々な課題に対応しています。
 一方、大学図書館でも、「課題解決型サービス」があります。正確を期して言うと「課題解決型授業についてのサービス」で、公共図書館のそれとは少々違った内容を示します。
 講義形式の授業と異なり、学生が自ら課題をみつけて設定し、それを解決していく過程で学んでいくのが「課題解決型授業」です。それについて行うサービスが、大学図書館における「課題解決型授業についてのサービス」です。
」 例えば、情報リテラシーの一環として図書館ツアーが組み込まれるなどは、今やたいていの大学図書館が行っています。最近では、更に踏み込んだ図書館の関わりを示し、「図書館」を素材とした授業が行われたりもしています。
 本特集では、地域の課題解決のためのサービスを展開する公共図書館の例と、課題解決型授業に関わるサービスを行う大学図書館の例をそれぞれ紹介していただきます。館種は違えど、課題解決を求める利用者の助けになるべく、様々な試みを行っている図書館の様子をお伝えすることで、これからの図書館サービスの参考にしていただければと思います。

(更新:2012年3月23日 14時17分)