協会報(~239号)

研修会レポート①「図書館運営報告~私立図書館運営の楽しみ方~」

2012年3月23日 14時29分 [管理者]
研修会レポート①

「図書館運営奮闘報告~私立図書館運営の楽しみ方~」  


私立升水記念市民図書館(9月8日実施)

  今回は平塚市の私立図書館、升水記念市民図書館を見学しました。扉を開けた瞬間、吹き抜けの高い天井に、大きな空間が広がり、まるで居心地のよい応接間のようです。本だけではなく、おもちゃに、グランドピアノまであり、贅沢な時間が過ごせそうな図書館でした。
 研修では、まず理事長の升水由希氏に私立図書館の運営について、お話しいただきました。財政面では、1日開館するごとに光熱費がかかる、という日頃あまり意識にのぼらないことを改めて考えさせられました。企画を考える上で、子どもが楽しむためにはまず大人が楽しむことが大切、などつい忘れがちな心構えを升水氏のお人柄がしのばれる明るい口調でお話しいただきました。「図書館は知らない大人がいる場所」という言葉の通り、こどもブックサーカスとして児童向けのサービスを重点的に行っていながら、大人の方をしっかり向いていると感じました。お話しに驚かされ、考えさせられ、あっという間に時間が過ぎていきました。
 その後、図書館内の見学を行いました。子どもが好きそうな本を選ぶのではなく、自分自身が残し、読んでほしい本を選書しています、という升水氏の言葉の通り、年齢を問わず楽しめる本がそろっています。一人用書斎風の家具や、本の形の灯りなど遊び心のある雑貨が、本を読み、楽しむ空間を作り出していました。
 また升水氏が「信頼を裏切らないこと」を大切にしていることがわかり、常にその緊張感を持ちながら働くことを、再認識した研修となりました。

  




(更新:2012年6月8日 11時16分)