協会報(~239号)

遥かなるデジタルライブラリアンへの道

2012年3月19日 11時40分 [管理者]
遥かなるデジタルライブラリアンへの道     
 
 鎌倉市中央図書館 河合真帆


 『急速に進むIT化社会で司書として生き残っていきたい人』。確か私の目をとらえたのはこんな一文だったはずだ。デジタルライブラリアン(以下「DL」)講習会?ワードもエクセルも使えず、そのくせホームページの担当を安請け合いした私は、どうしてもその一文から目が離せなかった。司書として生き残りたい。日程はちょうど私の休み番に重なる―こんな機会はめったにない。コンピュータは若いほうが覚えが早いし…でもレベルはかなり高そう…と、散々迷ったあげく、私は不合格でもいいよう、自費でこっそりDL研修を受けることにしたのだった。
 場所は初めていく恵比寿。ひとり一台ずつパソコンが用意され、13時30分から16時ごろまで中身の濃い講義が行われた。私が参加した第3期では、ちょうど話題になっていたビジネス支援サービスの提供を意識した内容であった。そして講義後は必ずグループディスカッションがあり、初めて会う人たちと短時間で話し合い、結論を出さねばならなかった。
 私以外のほぼ全員が、本講義前の補講を受けて
いた。この補講なしに講義についていくのは正直
つらい。講習会が終わるころにはへとへとになり、毎回帰りの電車によって途中下車していた私には体力的余裕がなかったが、これから講習を受けようかと思っている方にはぜひ補講の受講をお勧めする。
 最終レポートは無理やり自分の得意分野とくっつけて書いたが、不合格を覚悟していた。だがなぜか修了証は来た(多分何かの間違いだと今でも思う)。
 このように、私はDL講習会受講者としては落ちこぼれだった。けれど、それでも受講してよかったと思う。何より収穫だったのは、他市他県の図書館員の方々と知り合えたことだ。特に最終発表のグループの方々とは、恵比寿駅構内のファーストフード店で打ち合わせをしたり、お昼ご飯を食べながら情報交換をしたりして、楽しく有意義な時間を持つことができた。そして講習終了後の今も「Cグループ通信」と名づけたメール交換が続いている。このような人の輪を得たのは大きな収穫だった。
 迷っている方には是非に受講をお勧めしたい。必ず何かを得られるはずだ。