協会報(~239号)

大学図書館委員会活動報告

2012年3月19日 12時22分 [管理者]
大学図書館委員会 活動報告

 大学図書館委員会では、今年度第1回会合において検討の結果、今期(平成17年~18年度)の研究テーマを、「相互協力のあり方を探る」といたしました。このテーマについては、既に何度となく検討され、1990年度会報156号においては、特集「大学図書館と公共図書館の接点」が取り上げられ、1995年度にはその一定の成果を含めた「公共図書館と大学図書館の協力」について年度を通して特集されました。更に2000年度には「大学図書館の市民利用」が特集され、2004年度には特集「大学図書館の一般開放と公共図書館との連携」において、神図協における取組の成果ともいえる実施事例報告と将来へ向けての提言等がなされています。そのような経緯のうえで、この間急速に拡大し進展しているIT環境を背景にますます多様化している大学図書館間、大学図書館と公共図書館との相互協力関係、国内外を問わずに急速に進展しているILL等、大学図書館を取り巻く様々な状況を踏まえ、一つの図書館が多種多様な協力関係を同時に抱えている現状に鑑み、再度、幅広い意味での相互協力の現状を研究し、問題を整理する必要があるのではないか、その上で、将来の発展と充実のため、各種の相互協力事業に取り組むべきときではないか、との結論に達し、あえて今回のテーマを設定するに至りました。
 今年度は、その一年目として、調査活動に重点を置いて、以降2回にわたり、各役員校の事例報告や他の地域における相互協力活動の状況について調査してまいりました。今年度内は、更に1回の会合を予定しております。各回においては、調査対象とした事例における地域的特徴や問題点、各組織の形態による特徴や問題点についてランダムな討議なども行なっておりますので、今年度内に調査について総括のうえ、次年度においては、これを踏まえ、研究に重点を置いた活動を展開していくことができるものと存じます。

<委員長代理 神奈川大学図書館 堀江 美由紀>