協会報(~239号)

ホームページ・ブログを活用した情報発信のススメ

2012年3月19日 15時29分 [管理者]
★ホームページ・ブログを活用した情報発信のススメ

 千葉県の東にある「横芝光町」という小さな町にある図書館で実践しているインターネットを活用したサービスのご紹介をしたいと思います。

○横芝光町立図書館の考え方
 『これからの図書館像』で既にご紹介していますが、私たちの考えるwebサービスとは、「まだまだこんなに沢山の仕事ができることの証明」です。どういう事かと言いますと、それは横芝光町立図書館がどんな仕事をしているのか、それをご覧になればわかることですが、私たちの図書館についてご存知ない方も多いと思いますので、取り敢えず昨年度の統計数値をご紹介します。主要な部分を抜粋しますと、貸出:618,757冊、予約:33,939件、レファレンス:9,982件、複写:4,824件、おはなし会(年間76回、延べ2,399人参加)となっています。
 このように、市立図書館にも引けを取らない仕事を8人、アルバイトを人数換算すると10人でやっています。そして、この業務のほかにも、学校との連携、配本、そして年間50種以上にも上る資料展示を行っている訳で、普通に考えればこれで手一杯な状況だと想像できることでしょう。そして、これらの業務をサポートし、活性化するのがこのwebサービスです。つまり、タダでさえ忙しいけれども、それでもこの職員でこれだけの仕事ができるということをご紹介することで、「これなら私たちにもすぐにできるのではないか?」と思ってもらいたいのです。
 そんな、私たちが考えるwebサービス像ですが、先程「業務をサポートし、活性化するのがこのwebサービス」と述べましたが、もう一つの側面として、図書館に来る人に資料や情報を提供するのが「カウンター」、インターネットを通じて図書館を使う人に資料や情報を届けるのが「ホームページ」と「ブログ」という見方をしています。ここで、一つ言い訳ですが、とかく最近は「情報拠点」とか「支援」という概念が取り沙汰されていますので、これを新しいサービスとして考えると、これまでの図書館の概念を否定して、新しい図書館を創ろうとしているのではなく、飽くまで貸出やレファレンス、特に児童サービスを大切に考え、その仕事がベースにあって初めてホームページとブログがあることを付け加えさせていただきたいと思います。

○ホームページ開設から現在
 このように考え、webサービスを立ち上げて既に6年が経過しようとしています。ホームページ公開当初から積極的に予約、リクエストなどを受付して、さらにwebレファレンスや貸出期限の延長など、あらゆるサービスを導入しようと考えたのが、当図書館のホームページでした。しかし、この立ち上げから現在までは決して楽な道程ではありません。まず、最初に経費の壁があったのは言うまでもありません。そこで最初は、OCNの無料サービスに自分でコンテンツを作りスタートするという寂しいものでした。
 



 現在のホームページと比べればその差は歴然です。そして、平成12年、コンピュータ機器の入れ替えと同時に現在のスタイルに移行しました。

○ブログの活用を
 「図書館のホームページとブログの違いとは何だろう。」現在、図書館でブログの活用が余り進まない理由には、双方の住み分けが明確ではないということが前提にあるのではないかと思います。しかし、行事のお知らせや新刊の案内など、住民に伝えるべき情報は待ってはくれません。そこで、私たちが達した結論は「できるところから少しずつ、すぐに始める。」というものでした。
 まず最初は行事のお知らせだけでもいいと思います。取り敢えず始めてみてはどうでしょう。そして、徐々に情報量を増やして、図書館の活動が住民からハッキリと見えるようになった時、これからの図書館とそこで働く私たちの評価へとつながる、そう考えています。

(横芝光町立図書館ホームページ)
http://www.library.yokoshibahikari.chiba.jp/
(マロニエの花咲く横芝光町立図書館blog)
http://blog.goo.ne.jp/hikari_library