神図協この1年の動き /大学図書館委員会
2012年3月23日 10時42分 [管理者]大学図書館委員会
委員長 関東学院大学図書館
大 川 裕 一
大学図書館委員会は、テーマを「相互協力のあり方を考える」に設定し相互協力の実績をもとに、そこにどのような問題、課題等が存在しているかをサブテーマに活動をしました。大 川 裕 一
最初に自治体単位に現れた相互協力実績について検証を行いました。
実績として公立図書館のウェブOPACの公開、自治体単位による横断検索の運用、相互貸借システムの中で参加実績が少ない大学図書館の存在はマイナス評価を受ける問題を取り上げました。
その主な原因として、公共、大学図書館双方の貸借処理システムの差があげられました。大部分の大学図書館では経費処理を含めたILLシステムによる処理が定着している事実があります。相互協力の重要性を前にしても、この部分の変更は容易ではない点が残りました。
神奈川県の場合を確認しても同様な状況がありました。KL-NETシステムの発足と共に、大学図書館に対し、貸借を含めた相互協力システムへの参加を望む声があがりました。しかし、大学図書館の参加状況は課題となっています。
今後の可能性がテーマでもあるため委員会では検討を重ね図書館運営制度、改革案等を含め検討を進めました。
このような自治体レベルでの実績から視点を変えて地域的な実績に目をやると可能性ある多くの例を確認することができました。具体例では、市との協定による連携事業、公立図書館との連携事業、また計画中で発展性のあるものも確認することができました。
最近の実績として大学図書館の一般公開の状況を検証しました。利用者は使用目的により公共図書館、大学図書館を使い分ける例も出てきている点、イメージが旧来の専門書、研究書が中心の窮屈なものから生涯学習のツールとして親しまれる存在へと変わってきている評価もあります。そこには大学独自の地域連携、社会貢献策等の影響も認められました。
図書館の相互協力について種々の検討を重ねてきましたが、今後の相互協力の可能性についても貴重な意見交換を行うことができました。
以上紙面の都合により多くを割愛しましたが報告とさせていただきます。
○大学図書館委員会開催会場
・第1回横浜国立大学附属図書館(6/24)
・第2回東海大学中央図書館(10/13)
・第3回横浜市立大学学術情報センター(3/1)