協会報(~239号)

鎌倉市図書館まつり「ファンタスティック☆ライブラリー・2010」

2012年3月23日 11時13分 [管理者]
Pick Up☆告知板

鎌倉市図書館まつり
「ファンタスティック☆ライブラリー・2010」

  

鎌倉市中央図書館 浅見 佳子

 一度も図書館を使ったことのない人に図書館に来てもらおう!そしてどなたの生活にも役立つことを感じてもらおう!という図書館のおまつり「ファンタスティック☆ライブラリー」も3年目を迎えました。
  「ファンタスティック☆ライブラリー」は2008年に鎌倉市で始まった市民協働事業に市民活動団体「図書館とともだち・鎌倉」が市民に図書館をもっと知ってほしい、活用してほしいとの思いから「図書館振興事業」を市に提案して、図書館と市民団体の共催事業として始まりました。
 2010年10月27日の文字・活字文化の日から、11月3日の文化の日まで、鎌倉市内5か所の図書館を会場に行われた催しからいくつかご紹介します。


●文字・活字文化の日記念シンポジウム「Kamakuraの文化資産を未来に繋ぐために」

 図書館、鎌倉国宝館(歴史美術館)、文化財課が現状や課題など出し合って、市民の方々と語り合いました。話題のM(useum)L(ibrary)A(rchives)連携へつながる端緒となる試みです。

●講演会「ミンダナオに子ども図書館をつくった!」

 編集者、作家としても知られる松居友さんはフィリピンのミンダナオ島に子ども図書館を作り、家や両親を失った子どもたちを物心共に支えています。地元に息づく物語を、子どもたち自身が語り部として避難民キャンプや山間部に伝えています。子どもの育ち、海外協力、語り、それぞれに関心のある方が集まり、終了後の交流会は広く深く話が尽きませんでした。


●本の森コンサート「地元演奏家とともにやすらぎのひとときを」

 一昨年からのチェロ、二胡に続き、ピアノとヴァイオリンのアンサンブルで生の演奏を楽しみました。

●図書館探検ツアー&市長カフェin 図書館

 毎年好評で、特に貴重書紹介や地下書庫見学が人気です。今回はいっしょにツアーに参加した松尾鎌倉市長と図書館を語り合う「市長カフェ」も開催しました。
  


図書館探検ツアー&市長カフェ  

●パネル展示「図書館で会いましょう」

 図書館で活動する古文書解読、映画上映、点訳や朗読録音等の市民団体の紹介を行い、それぞれ個々に活動していた会が一堂に集まりました。
 会場では「ファンタスティック☆カフェ」が開店し、来場者にコーヒーサービスを行いました。DAISYやよむべえなどの機器のデモンストレーションも行い、点訳体験コーナーには中学生の姿も見られました。  


ファンタスティック☆カフェ  



 他にも映画会、トークショー、おはなし会、紙芝居、パフォーマンスなど「図書館では何でもできる」を実感できるさまざまな催しが行われ、今まで図書館を利用していなかった方々に図書館の存在を知っていただけたこと、催しに参加され「長年図書館を使っていたけれど、こうした楽しみもあるのですね」と新たな魅力を感じていただくこともできたようでとてもうれしく感じました。
 今年は、鎌倉の図書館が開館百周年を迎える記念の年なのです。この3年間でつちかった人の輪、ノウハウを生かし、これからも、図書館は本を仲立ちとして人がつながる広場でありたいと思います。