協会報(~239号)

開館日の拡大について

2012年3月29日 10時37分 [管理者]
開館日の拡大について

鎌倉市中央図書館 中田 孝信

 鎌倉市図書館では今年4月から開館日を大幅に拡大した。4ヶ月が経過したので紙上をお借りして皆さんに詳細をご紹介したい。

1 経緯
 まず実施に至った経緯だが、当館では昨年3月、市民の意見を聞きながら「鎌倉市図書館サービス計画」を策定した。この計画の中の短期目標の一つとして、"開館日・開館時間の検討"という項目があり、1年間にわたる館員による検討の結果、開館日を拡大することになったのである。

2 内容
 さて、その内容はというと、実施前の休館日が毎週月曜日、月末館内整理日、年末年始(12月29日から1月3日まで)、特別整理期間(8日ないしは10日間)であったのに対して、実施後は毎月最終月曜日(12月は28日)、年末年始(12月29日から1月3日まで)、特別整理期間(7日ないしは9日間)だけとなり、開館日が前年比49日の増加で、今年度については中央図書館で338日、地域図書館では340日の開館になるものである。

3 実施状況
 事前のPRがカウンターでのちらし配布とポスター掲示のみで実施2週間前からだったため、月曜開館初日の4月2日は市内5館の貸出合計が1,274点で、期待はずれの出だしとなった。
 その後、4月3日に神奈川新聞に記事が掲載され、加えて広報4月15日号でPRしたので、少しずつ利用者にも知られ始めて、4月が4日間で4,677点の貸出だったのが、5月が3日間で4,977点、6月が3日間で5,588点、7月が4日間で8,446点の貸出と確実に増加している。ただ、他の曜日も含めて考えると、総貸出数は増加しているものの1日の平均貸出数は減少しており、これからさらなるPRをすることによって実施前の平均貸出数に並び、そして追い越すことができるのか現状では予測し難い。
 また、貸出数等とは違い統計には出ない利用、新聞・雑誌の利用等については高齢者の多い当市における当該事業実施は意義のあることだと考えている。
 
4 問題点等
 退職者2名の欠員を非常勤嘱託員等で補充しての実施なので、職員への負担は確実に増えている。2班体制で運営している中央図書館の状況を説明したい。
まず第一に、土日月火祝と祝日出勤者の振替として水木金のどれかが半数勤務となるため、打ち合わせが持ちにくいことがあげられる。全員が出勤する水木金のうち、木金は夜間開館のため時差勤務を実施しているので会議等は必然的に水曜日に設定される。緊急の場合や職員全体で集まる必要がある場合は水曜日の閉館後、時間外での対応となってしまうのが現状である。
 第二に、前記の理由で月火に開催される役所や図書館協会等の会議や研修が出づらいという問題がある。休みの場合は出席して代休をとればいいが、出勤の場合はカウンターの人員が減ることになり、仲間への負担は避けられない。
第三に、同じ理由で休みが取りづらいことである。各班毎週2日以上ある半数体制の時は体調が少々悪くても休めない、という精神的なプレッシャーもある。夏休も水木金でとることになる。
 第四に、他班とは週7日の内4日間会わないので業務の引継ぎが非常に重要で且つ大変な作業になった。何かあるとその場で、また無くても閉館後メモを書く。この時間が馬鹿にならない。出勤するとまずメモを確認するが、メモが長いとトラブルがあったのかと気をもみ、メモがないと本当に何もなかったのかと不安になるこの頃である。
 第五に、休暇は原則的には日月、土火の繰り返しだが祝日や最終月曜日がからむと変則的になり、健康上・社会生活上の問題を抱えている。

5 課題等
 開館日を拡大すれば、当然、夜間開館の回数増加と時間のさらなる延長という声が出てくる。
 これからはそれらも含め、前述のサービス計画を基に、業務を分析し、業務分担の見直しを進めながら、サービスの充実を図ることになるだろう。


 なお、ご不明な点は、電話で気兼ねなくお問い合わせいただきたい。

2012-03-29 [管理者]
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