協会報(~239号)

●大学図書館委員会

2012年3月29日 10時57分 [管理者]

●大学図書館委員会
コンソーシアムを考える

 平成13年4月、14大学によって横浜市内大学間単位互換制度や県内大学院間学術交流が発足した。時代の要請や担当者の長期にわたる調整作業もあったことと思うが、昭和56年に当委員会が立上げられ、神図協の中で培ってきた、館種を越えた協力体制が底流にあって初めて実現したのではないかと思っている。同種大学間の単位互換、コンソーシアムは珍しくないが、国立,公立,私立と設置母体が異なる大学が一緒にというのは、全国でも稀なケースであると思われる。
 大学がそのような態勢を執るなら、図書館は単に利用の共有を図るだけではなく、もっと拡大して、参加大学間でのコンソーシアムの形成は考えられないか、これが平成13年度から14年度にかけてのテーマとなった。
 背景には、収入の殆どは授業料,補助金が占めているにも拘わらず、不景気や少子化の影響を受けて、多くの大学が収入減となって経費削減を図っている。その中で図書館も例外ではなく、図書の購入できる比率は年々低下し,雑誌の一方的な値上げにも悩まされている。しかし、時々刻々と進展してゆく教育・研究動向、それに沿って利用者から出される様々な要求に対処するためには自館の努力ではカバーし切れなくなってきた。従来も相互協力は発展してきたが、事態はいっそう深刻になり、今まで各館独自に行ってきた業務にまで踏み込んだ協力体制を執ろうとしている。
 インターネットにより所蔵情報を共有し、利用者へは利用制限事項を極力排除して、所属大学と同等のサービスが加盟大学でも受けられるような体制作りを目指し、更にサービスの拡大だけではなく、実利的な部分、例えばコンソーシアム単位での包括契約による経済効果も期待している。
 近年の社会の激変やIT環境を考えれば、地域や目的に合わせて、連合体を作るのは自然な流れかも知れないが、デジタル資料ほど相互利用、共同利用に適している資料はないといっても、利点だけであるはずがなく、問題点を2年次にわたって検討してゆきたい。
 今年度は情報収集、現状把握に重点をおき、次年度はそれを踏まえて、更なる議論を重ねたい。
<委員長代理 鶴見大学図書館事務長  飯島弥栄子>

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