協会報(~239号)

予算が少ない中での工夫~資料費とボランティア

2012年3月29日 10時46分 [管理者]
予算が少ない中での工夫~資料費とボランティア

座間市立図書館 葉山 敦美
 座間市立図書館の資料費・図書購入費は本当に少ないのです。人口9万人~15万人の自治体における図書購入費の平均は2,800万円(2000年度)。座間市は2000年度の図書購入費は2,000万円なので平均の71%、上位10自治体の住民1人あたりの図書購入費に至っては平均573円に対し座間市は158円で約28%に過ぎません。よってこの欄で紹介させていただくのは、恥ずかしいかぎりです。

 唯一、グラフを見ていただくと判るように1993年度の底値から2001年度まで図書購入費が伸びている(といっても1992年度のレベルに戻ったのは1999年度ですので実際に伸びたと言えるのは2000年度と2001年度だけですが)ために、ここに出張っているわけです。



 では何故伸びているのでしょうか。当館では1993年度の大幅図書購入費削減により、1993年度・1994年度と貸出しも減り1997年度まで底値のまま横ばいを続けます。われわれ職員はこのような状況に危機感を持ち、児童サービスをはじめ貸出・予約などのサービス改善を行ない、1997年2月には「座間市立図書館サービス計画」を策定し、図書館協議会の承認を得ています。1998年7月には公民館図書室3館とオンライン化も開始し、利用増の重要な要因となっています。さらに、「同規模自治体との比較」などの統計資料を使って市長や財政当局に継続的に訴えてきた効果も幾分あったのではないでしょうか。
 また、ボランティアと の協同にも取り組み、担当が中心となりお話グル ープの連絡会を作ったり、 座間市図書館ボランティ ア友の会(以下、友の会) が1998年6月に結成され、寄贈本や除籍本の有 償販売(ワンスモアブッ クスフェア)や無償配布などのリサイクル事業を行なったりしています。

 そして当館における近年最大の話題は「図書館まつり」の創設ではないでしょうか。「図書館まつり」は全国の図書館で行なわれていますが、当館のものはお話会のグループや「友の会」など図書館に関係のある団体・個人の方々がボランティアで実行委員会を組織し、企画を立て、実行するというまさに市民による市民のための「図書館まつり」であるところが特徴と言えるでしょう。
 2000年度は「子ども読書年」記念と、2001年度は「市制30周年」記念と銘うち、9月の第1土曜日・日曜日の2日間開催しました。2001年度は2000年度参加の方々プラス図書館を活動拠点にしているサークルの方々も参加していただき、大人も楽しめるように古典文学の講座を開催したり、手作り絵本の展示を行なったりと幅が広がりました。また、今回はオープニングの挨拶を市長が勤め、その後も1時間余りまつり見学をしてくれました。
 こうした、図書館だけではなく、市民の方々と共にサービスを創造している点も市民や市長に対するイメージアップにつながっているのかもしれません。

「図書館まつり」
2012-03-29 [管理者]
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