まごころこめて、てきぱきと
2012年3月29日 11時07分 [管理者]大磯町立図書館 佐藤聡
大磯町は高齢者の比率が約18パーセントということもあり平成13年度から宅配サービス事業を立ち上げました。
事業というと大袈裟ですが、要は図書館来館が困難な方に資料を自宅までお届けするという至って単純な作業です。当館では今までいわゆる障害者サービスをほとんど行ってこなかったので、福祉担当課と協議しながらの本当に初めてづくしの事業になりました。
サービスを受けることができる方は、①65歳以上のひとり暮らしで身体上の理由により来館が困難な方、②身体障害者手帳1級及び2級をお持ちの方です。
利用方法は、このサービスを利用したい方、若しくは代理の方が申請書を提出し、図書館で審査を行ない、その結果正式に登録されます。今までのところ申請者全員がサービスを受けています。
平成14年1月末現在の登録者は約10名で、貸出期間は4週間ですが、皆さんの読む速度が速く平均して2週間ごとの宅配になっています。
貸出す本は電話やファクスまたは宅配時の聞き取りによって決めますが、ある程度回数が重なると読書傾向をつかみ、お勧めの本を持参することもあります。
現在宅配は職員が行っていますが、将来的にはボランティアの活用も考えています。
そして、この宅配はただ本を届けるだけでなく、次回の要望や世間話、昔話を聞くことまでがひとつの仕事という感じになっています。各家庭を回り重たい本を運んでいると、きっと痩せるに違いないと思われがちですが、行く先々で「せっかく 来たんだから、どうぞ、おひとつ」などと言われると断れず、ダイエットには不向きです。
ハイテクな事業に流されがちな昨今、こういうローテクな事業も図書館として大事ではないでしょうか。まだまだ登録者の数も少ないですが、積極的にＰＲを行ない末永く続けられる事業にした いと思います。